日本神話から導いた、五感を研ぎ澄ます麦焼酎ブランドの立ち上げ。

THE LAUNCH OF THE BARLEY SHOCHU BRAND,
WHICH IS DERIVED FROM JAPANESE MYTHOLOGY
AND SHARPENING THE FIVE SENSES.

高千穂零|高千穂酒造

PRODUCT BRANDING

高千穂酒造株式会社は、宮崎県高千穂町に本社を構え、豊かな自然の恩恵を受けながら、本格焼酎を作り続けてきました。
2013年11月、黒麹・全麹仕込み・常圧蒸留、長期熟成によって、麦焼酎本来の香りと味わいを余すことなく引き出した“麦焼酎を超える麦焼酎”『高千穂 零(たかちほ れい)』を発売するにあたり、商品のトータルブランディング、ボトル、広告、ブランドブック、WEBサイト、ポスター、販促物など商品ブランディング全般の企画・アートディレクションをお手伝いしました。

『高千穂 零』が生まれた宮崎県高千穂町は、国の名勝・天然記念物に指定されている高千穂峡に代表される、昔ながらの自然がそのまま残り、緑豊かな山々に囲まれ、清流のせせらぎが静かに響く場所であり、「日本書紀」や「古事記」にも登場する日本神話の里です。
そこで、まず 新しい麦焼酎『高千穂 零』のコンセプトを『原点』と置き、黒い瓶、黒いラベル、黒いロゴの暗闇に溶けるボトルによって、この焼酎がもつ芳醇な香りを視覚的に表現しました。

また、『原点』から「おいしさの奥地へ。」というコピーを導き出し、暗闇の奥で本来は何も見えないはずの空間に鎮座する神秘的な存在感を持った商品の世界観を表現しました。暗闇の中、研ぎ澄まされた五感とともに、『高千穂 零』の特徴である芳醇な香りをはじめ、焼酎本来の味わいを楽しんでほしいという想いを込めて、各種ツールを落とし込んでいます。

高千穂零|高千穂酒造 PRODUCT BRANDING

  • BRANDING
  • GRAPHIC DESIGN
  • PACKAGE

01ボトルの設計
『高千穂 零』は、「黒いボトル」×「黒いラベル」×「黒いロゴ」というオールブラックのデザインを採用し、暗闇の奥で本来は何も見えないはずの空間に鎮座する神秘的な存在感を表現しました。
この焼酎のなめらかな舌触りを表現するため、瓶にはフロスト加工を施したマットな質感のものを選択。その上に墨和紙のラベルを巻き、透明箔で商品名のロゴのみをシンプルに刻印しました。
遠目で見れば黒のボリュームが存在し、近づき、触れることによって徐々にその黒の奥に吸い込まれていくような空気をデザインするため、マットな黒い質感のボトルに、墨色の和紙の味わいのあるラベルを貼り、その中心に「高千穂」の文字を透明箔により奥ゆかしく配置することで、佇む空間の光によって商品名が浮き出たり、また消えたりと、様々に表情を変える、趣のあるボトルになっています。
焼酎の香りと味わいによる愉しみに加えて、ボトルでも視覚、触覚、聴覚で愉しめるようにすることで「五感で味わえる麦焼酎」を目指しました。

02キービジュアルの設計
天孫降臨で知られ、「日本書紀」や「古事記」にも登場する神話の土地・高千穂でつくられる本格焼酎であることから、キービジュアルでは、「日本の原点からおくる焼酎の原点」をコンセプトに、暗闇の奥で本来は何も見えないはずの空間に鎮座する神秘的な存在感を表現しています。

03ブランドブックのデザイン
『高千穂 零』のブランドブックは、商品の本質的なファンを生むことを目指して、高千穂の「歴史」「製造」「黒」の3章からなる構成で、高千穂の地にまつわる伝説から手のこんだ製造過程、そして、商品が持つ神秘性までを丁寧に綴り、奥深い世界観を綴じ込めました。まるで紀行文のように、ブランドの深みをコンテンツとして構成しています。
印刷にこだわり抜き、インクを320%のせることで、コンセプトでもある奥行きのある黒を表現しました。ページ毎の見出しは、清刷りを再度スキャンして配置することで、手触り感のある表現となっています。写真集のような正方形型の無線綴じの冊子は、黒の染和紙に透明箔でロゴを押したカバー付きの仕様で、書籍化しました。Amazonでの文化ジャンルランキングで最大10位、日本カタログ大賞などを受賞しました。

05広告のデザイン
紀行文として制作したブランドブックを、新聞広告の枠において展開していった一連の広告キャンペーン「旅する広告」。
天孫降臨で知られ、多くの歴史的コンテンツを持つ高千穂という土地の魅力と、そこから生まれた焼酎の持つ物語を伝えるため、異なるモチーフで複数パターンのクリエイティブを制作しました。
まるで、焼酎を見つける旅に出て行くように、異なる新聞広告欄を跨ぎながら掲出していったものになっています。

06ポスターのデザイン
写真雑誌IMAが主催する、代官山フォトフェアが代官山ヒルサイドテラスで開催され、そこでの掲出のために制作されたポスターです。
高千穂の持つ精神性を「侘」「寂」という最低限の感じに込めながらも、それらを解体して胃くことで、空虚と闇の中に意味を見出してきた日本の感性を表現しています。

Creative Director + Art Director: Seitaro Yamazaki/ Designer: Seitaro Yamazaki, Yuko Ohba, Tomohiro Koga, Hiroyuki Aketa/ Agency: ADEX/ Creative Director: Kenji Kinoshita ( ADEX )/ Producer: Takumi Akutagawa ( ADEX ), Kentaro Moriya ( ADEX ), Yuki Kumagai ( ADEX )/ Wed Director: Toshiyuki Iwakura ( rm creative )/ Photographer: Tomokazu Sasaki, Wataru Kitao/ Copy Writer: Koji Toda/